子供が好き嫌いが多いと感じることがあります。これは、生活の中で苦労させたくないと思って育ててきた結果かもしれません。今回は、そんな子供たちに対する対処法について紹介します。
赤ちゃんの好き嫌いと幼児の好き嫌いの違い
赤ちゃんが食べ物を嫌がるのは、自我の発達と自己主張の表れです。大人よりも味覚が敏感なため、苦手な味を感じやすいことも理由の一つです。味覚は「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」の五つで構成されています。
幼児になると、自分の経験や記憶に基づいて嫌いな食べ物を避けるようになります。
また、食べ物の食感や見た目も大切な要因です。子供は食べることで感じるさまざまな感覚に敏感であり、その感覚に応じて食べ物を選ぶことも。
食事の時間や場所、そして一緒に食べる人たちの影響も、子供の食べ物に対する好き嫌いに影響を与えます。例えば、食事が無理やりにされると嫌がることがありますし、食事中に不愉快なことがあると、その食事に対して否定的な感情を持つことがあります。
そして、子供一人ひとりには個性があります。同じ年齢でも、子供の好みや体調、成長の進み具合によって食べ物の選好が異なることがあるため、贅沢で好き嫌いをしているわけではない可能性が高いでしょう。
好き嫌いしてしまう原因
食事量の問題や食事の経験、食事のストレス、体調不良、噛む力の問題は、子供の食事の嫌い傾向に影響を与える要因です。少食な子供は食べられる量が限られ、食べ物の過去の嫌な経験や体調不良が食欲に影響を与え、また大人と同じものを食べることにも難しさがあります。
克服するためのコツ
子供の食育において重要なのは、いろいろな味を経験させることです。甘味や塩味、酸味、うま味、苦味を意識した食事を提供しましょう。例えば、肉じゃがで「甘味」「塩味」、お魚の南蛮漬けで「酸味」、味噌汁で「うま味」、ほうれん草のお浸しで「苦味」をカバーすることができます。
また、好きなものばかりを与えず、嫌いなものも食卓に出し続けることが、好き嫌いをなくすために重要です。少量でも食べる経験を積ませ、食べ物に対する抵抗感を減らしましょう。
外食を楽しむ際は、味付けが濃すぎないように気をつけることもポイント。例えば、ポテトサラダにヨーグルトを混ぜたり、野菜炒めに大根おろしを加えたりすることで、子供が食べやすい薄味の料理に仕上げることができます。
子供の好き嫌いは成長過程でよく見られるものです。無理に食べさせるのではなく、いろいろな味を経験させ、食事を楽しむ環境を作ることが大切です。外食では工夫を凝らし、子供の食事をサポートしましょう。親として、子供の味覚の発達と健康的な食習慣を育むために、日々の食事に気を配りたいものです。