なぜ「つみたてNISA」を選んだのか
私がつみたてNISAを選んだ最大の理由は、少額から始められる手軽さに魅力を感じたからです。つみたてNISAは毎月100円以上で積立設定が可能なため、まとまった資金がなくても家計に負担をかけずに始められます。専業主婦として日々の家計を管理しながらも、将来に向けて資産を増やしたいと考えたとき、「少額からでもコツコツ投資ができる」「税制優遇がある」という制度は私にとって理想的でした。
また、投資信託のラインナップは金融庁の基準を満たした長期投資向きの商品に絞られており、信託報酬が低めのものが多く用意されています。初心者でも選びやすい環境が整えられているため、投資経験が少ない私でも安心して挑戦できると感じました。さらに、18歳以上の国内在住者であれば申し込みが可能という年齢制限も明確で、具体的に「自分にもできる」と考えやすかった点も背中を押してくれました。
証券口座開設から初回積立までの流れ
まずはつみたてNISA対応の証券会社を選びます。私はネット証券の中でも手数料の安さやポイント還元、画面の見やすさを比較し、SBI証券を選びましたが、楽天証券やマネックス証券、松井証券なども主要な選択肢として挙げられます。比較ポイントとしては、信託報酬の優遇や使い勝手、家族割引やポイントサービスの有無などをチェックするとよいでしょう。
口座開設のステップは、本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード)とマイナンバー確認書類を用意し、オンラインで必要事項を入力して申請します。申し込みから1~2週間ほどで簡易書留が届き、ログインIDやパスワードが発行されます。次に、証券口座のログイン後に「つみたてNISA口座開設」の申請を行い、これも数日から2週間程度で手続きが完了します。
口座開設が済んだら、いよいよ積立設定です。私はまず年間投資上限40万円を念頭に、家計状況を考慮して月額1万円からスタートすることにしました。積立金額は月単位のほか、証券会社によっては毎日や毎週も選べる場合があります。具体的には、マイページの「積立買付設定」画面で投資信託を選び、積立頻度や決済方法(銀行口座からの自動引き落とし)を入力して確定するだけです。申し込み後は、自動的に指定日に引き落としと買付が行われるので、設定さえ完了すれば手間はほとんどかかりません。
実際に始めて感じたメリットと注意点
積立を始めて感じた最大のメリットは、運用益が非課税になる点です。つみたてNISAは年間最大40万円までの積立枠で、運用益が20年間非課税となります。たとえば年間数万円の利益が出た場合でも税金がかからず、手取りが多くなる実感は家計にとってうれしいポイントです。
また、毎月一定額を投資することで価格が高いときには少なめに、安いときには多めに買い付けるドルコスト平均法の効果を享受できます。相場の上下に一喜一憂せず、自動的に資産形成が進む安心感は、忙しい主婦にとって大きなメリットです。
一方で注意点もいくつかあります。まず、投資信託の商品によって信託報酬が異なるため、長期で保有する場合は手数料が低いものを選ぶ必要があります。信託報酬が高い商品を選んでしまうと、20年という長期運用におけるコスト負担が大きくなり、期待リターンが減少する可能性があります。
また自動引き落としで積立が続くため、家計に余裕がない月は引き落とし失敗や口座残高不足のリスクがあります。特に臨時支出やボーナス期の出費が重なったときは、積立額の見直しや一時停止を検討する必要があります。
最後に、つみたてNISAは短期売買向きではなく、最長20年間の非課税期間を前提とした長期投資制度です。短期的な値動きに振り回されず、コツコツ続けることで成果が期待できる点を理解しておくことが大切です。
これらを踏まえれば、つみたてNISAは専業主婦でも無理なく始められる資産形成手段です。18歳以上であれば誰でも口座開設でき、低コストの商品が揃っているため、家計に合わせた金額設定で長期的に続けることで将来の安心につながります。